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vol.5 「“仏教の継承術”ってなんですか?」

繰り返す自然災害、未知の感染症。そして、大きな禍根を残す戦争。
起こった出来事の教訓をどのように伝えていくのか。たとえ、その体験者がいなくなったとしても、そこから得た知恵をどのように後世に残していくのか。情報を「記録」することと、「継承」していくことの間には、とても大きな隔たりがあるような気がします。

今回の「一照さんと。」では、仏教が数千年もの間、一体どのようにして継承しつづけることができたのか、その”知恵”そのものがテーマです。

仏教が誕生したのは、今からおよそ2500年前。長い時間をかけ、多くの世代を超えて「ブッダの教え」が語り継がれてきました。現在、弟子たちがブッダの言葉や行動を書き残したものが「経典」として残っていますが、ブッダの入滅後の当時の継承方法は「口伝」。弟子たちは、自分が聞いた教えを持ち寄って「結集(けつじゅう)」という会議を開き、何を残し何を伝え、どのように知恵を整理するのか議論したとのこと。いわば、現代の「編集会議」です。

仏教と編集。

今回は、アソボット代表の伊藤が「一人の編集者」として、お経が何度も繰り返される意味や、「四聖諦」や「八正道」など仏教に数字が多用される理由など、その独自の継承術=編集術を紐解くべく、一照さんと探求していきます。

前編・後編ともに、どうぞお楽しみください。

「“仏教の継承術”ってなんですか?」 (前編)

「“仏教の継承術”ってなんですか?」 (後編)

<本コンテンツの趣旨>
この企画は、曹洞宗僧侶・藤田一照さんと、さまざまなキーワードをもとに問答させていただく対話番組です。

一照さんは、29歳で得度した後、33歳で渡米。以来17年半にわたってマサチューセッツ州ヴァレー禅堂で坐禅を指導し、2005年に帰国後も国内外で坐禅の研究・指導にあたっています。また、2010年からは曹洞宗国際センター所長を務め(〜2018)、Starbucks、Facebook等のアメリカの大手企業で坐禅の指導をするなど、お寺を持つことなく修行を続けられている僧侶です。

お寺にふらっと立ち寄って、お坊さんにちょっと悩みを相談してみる。というようなことは、一度はやってみたいなと思いつつ、日本ではなかなかやりづらい現状があります。このコーナーは、そんな理想のイメージのまま、答えの出ないテーマを「ああでもない、こうでもない」と一照さんと問答する、そんなシリーズ企画です。

藤田一照 公式サイト
http://fujitaissho.info

松籟学舎一照塾
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