ポッドキャスト

vol.2 「はじめての法人寄付と、ぼくと私の公共訴訟」(with 認定NPO法人・CALL4)

こんにちは。アソボットが直接お会いした方々だけをお招きし、限定配信しているポッドキャスト企画「アソボットB面」。今月のご招待状です。今回は、新番組「B movement −新しい企業のカタチ『B Corp』−」をお届けいたします。

このシリーズ企画は、日本にはまだまだ情報が少ない新しいムーブメント「B Corp」について、さまざまな角度から情報発信をしていく番組です。第2回目のテーマは、「はじめての法人寄付」。

B Corpでは認証取得にあたって、「寄付制度」を整えることが推奨されています。これまでアソボットは、専門家としてNPOに関わる機会は多かったものの、法人として正式に寄付したことはありませんでした。

寄付制度を整え、いざ寄付先を選ぼうという段階になった時、はたして何を基準にしたらいいのかとかなり悩みました。世の中に解決すべき社会イシューはたくさんあり、そのような現場で活動しているNPO団体とのつながりも数多くあります。

最終的に今回選定した基準は、私たちにはできないけれど、アソボットと似たアプローチの活動を支援することで、「共通のインパクト」を達成できるのではないかと考えました。つまり、「コミュニケーションの力で、社会との関わり方をつくっている」団体を支援するという発想です。それが、認定 NPO法人CALL4(コールフォー)さんでした。

CALL4は、日本で初めて「社会問題の解決を目指す訴訟(公共訴訟)」に特化したWEBプラットフォームを運営している団体です。具体的には、さまざまなテーマについての公共訴訟を市民で支えていく機能として、「クラウドファンディング」ができるようになっています。今回のゲストは、そんなCALL4共同代表の谷口太規さんと丸山央里絵さん。

前半では、弁護士の谷口さんと、元編集者の丸山さんにCALL4を設立した想いを伺いました。印象的だったのは、谷口さんがアメリカで目の当たりにした、第一次トランプ政権誕生後に発令された大統領令を、市民の寄付によって多くの弁護士が動き、裁判所が即座に差し止めたというケース。「政治がダメでも、司法がまだある」と市民社会が信じて行動する姿に感銘を受け、日本でCALL4を立ち上げることになったそうです。

後半では、これまでの取り組みや具体的な訴訟の事例をお話していただきました。

「結婚の自由をすべての人に」訴訟(同性婚訴訟)
「海外でも国民審査を」訴訟 (在外日本国民の国民審査に関する最高裁判決)
「セックスワークにも給付金を」訴訟(コロナ禍の給付金不支給処分取消等請求訴訟)

これらは、CALL4がこれまでに取り組んだ80を超える訴訟の中の名称の一部ですが、訴訟名を「法律用語ではない」表現に工夫することで、それらの訴訟が決して「原告個人」だけのものでなく、裁判結果が将来の日本に暮らす多くの人たちに関係する(公共訴訟)ということを伝えています。

「司法をひらく」ことで、社会をつくる。まだまだ馴染みのない「公共訴訟」という考え方だと思いますが、ぜひ最後までお聞きいただき、新たなムーブメントを知る機会にしていただければと思います。

vol.2 「はじめての法人寄付と、ぼくと私の公共訴訟」(with 認定NPO法人・CALL4)

前編

後編

<参考サイト>

CALL4

https://www.call4.jp