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編集者の視点 vol.5

雑誌や書籍、WEBサイトやミュージアムなど、さまざまなコンテンツの編集に携わってきたアソボットが、この超情報過多の時代に改めて「編集とは何か」について、多様な編集者の視点から考えてみる対談番組『編集者の視点』。

これまでの「メディア」業界でキャリアを積まれてきた編集者とは異なり、今回のゲストは、「学びの場」を編集する特定非営利活動法人シブヤ大学・学長の大澤悠季さんです。

大学卒業後、イギリスに留学した後、沖縄・今帰仁村の公営塾の塾長を経て、2019年よりシブヤ大学に入職。2020年より、二代目学長として授業やゼミなど、国内外を超えてさまざまな学び場を作っています。アソボットも設立当初から企画運営に関わってきたNPO法人です。

大澤さんがシブヤ大学で初めて取り組んだプロジェクトは「シブヤ大学のリブランディング」でした。「どうしたら今の若い人がシブヤ大学に来るのか?」を問い直し、コンセプトを再考し、サイトリニューアルをしたのが2020年の春。一番大切にしたことは、今の時代に『安心して話せる、ゆっくり考えて学べる』場所にすることだった、と大澤さんは振り返ります。

SNSが発達し、情報をインプットする場は溢れる一方で、安心してアウトプットできる場所は少ないのが現状です。だからこそ、シブヤ大学は自分が考えたいことを、直接顔を合わせて、安心して学んでいこう、というメッセージを掲げました。リニューアルから5年間、たくさんの授業を作る中で、参加する生徒にもそれが伝わっていると感じているそうです。

社会的なテーマを身近にするために具体的な編集方法として話してくれたのは、「一人目の生徒として、自分の受けたい授業をつくる」という設立当初からの原点でした。どんなに大きな社会的な出来事でも、他人と少し話しにくいようなテーマであっても、告知文を書く際には「なぜ“わたし”がこの授業を受けたいのか?」の問いに答えることになります。その問答を経ることによって、その想いに共感した人が集まるサイクルが生まれているとのことです。

2026年には創立20周年となるシブヤ大学。収録では、大澤さんの原体験となる沖縄での体験や、これからより積極的に取り組もうとしている国際交流まで、さまざまなトピックを話しています。

最後まで、どうぞお楽しみください。

■本編で紹介したリンク

シブヤ大学のセオリー・オブ・チェンジ

<本コンテンツの趣旨>

この企画は、アソボットと関係性のあるさまざまなジャンルで活躍する編集者、もしくは「編集的思考」を持った方々をゲストにお招きして、この超情報過多の時代に改めて「編集とは何か」について、多様な編集者の視点から考えてみる対談番組です。